NO.18
書  名 相場師一代 是川銀蔵
著者/訳者 是川 銀蔵
発行所 小学館
価  格 600円
 
 
 

「相場師一代 是川銀蔵」からの抜粋


 


  同和鉱業の持ち株の処理が終わった後、幸いにも、株の買い集めを始めた時の元金にあたるほぼ30億円が残った。一時、持ち株の評価額は300億円にまで膨らんだが、結局、300億円は「槿花一朝の夢」幻と消えてしまったのである。
  同和鉱業を買い始めた頃は、常日頃主張していることを忠実に実行した。ところが相場が急上昇するや当初の決心を変更して現場に逃避してしまったのだ。もし、最初に決断したとおり、手仕舞いの鉄則を一貫させていれば・・・・・・300億円とはいわないまでも、相当の大儲けが可能だったはずだ。
  相場は人間の希望どおりには決していかず、逆に逆に出るものである。希望的観測は必ず裏切られる運命にあることを固く肝に銘じ、忘れてはならない。
  相場は、相当の苦労人であっても人気に巻き込まれるように、到るところに陥穽が潜む危険なものである。まさに、どこかで「一歩踏み誤ると皆裏腹になる」ようにできている。だから自己の内心の欲に釣られ引っかかるのである。

 

 
 
 
鉄 太 郎 の ナ ル ホ ド と 納 得
 

 

是川銀蔵の投資原則である「カメ三則」

  @銘柄は水面下にある優良なものを選んでじっと待つこと
  A経済、相場の動きからは常に目を離さず自分で勉強する
  B過大な思惑はせず、手持ち資金の中で行動する

  やってはならないのは、レバレッジを利かした信用売買である。信用で買った場合は、相場が下がるのは何倍か損がでるので怖いが、相場がどんどん上がるとき担保証券の評価益一杯に買い増したときも怖い。若干の押し目でも追証が発生するのである。是川銀蔵は、これによって同和鉱業では敗北し、住友金属鉱山では大変苦労した。